成人に対する看護と何が違うのか


小児科の仕事に興味を持ったとき、成人に対する看護と何が違うのだろうかと考える人もいるかもしれません。
もっとも大きな違いは、患者である子どもが常に心と体の成長発達の途中にあることです。
大人の場合は体の機能がある程度完成していますが、子どもは生まれてから思春期を終えるまで刻々と変化を続けます。
同じ病気でも新生児と幼児、学童期の子どもでは症状の出方や必要なケアが全く異なります。
薬の量を体重に合わせて細かく計算したり、処置の方法を年齢に応じて変えたりと、一人ひとりの発達段階を正しく理解したうえでの関わりが不可欠です。
この視点は、小児科で働く中心となります。
また、子どもは自分のつらさや症状を大人のように言葉でうまく表現することができません。
特に乳幼児は、泣くことや機嫌でしか不調を訴えられない場合がほとんどです。
そのため、看護師には非常に鋭い観察力が求められるでしょう。
顔色や呼吸の様子、泣き声の調子、食欲や活気の有無など普段と違うわずかな変化も見逃さず、体の中で何が起きているのかを推測する力が必要です。
言葉にならないサインを的確に読み取ることが、子どもの苦痛を和らげる第一歩となります。
そして、小児科では子ども本人だけでなく、その保護者も大切なケアの対象です。
我が子が病気や怪我をすれば、保護者は強い不安と心配でいっぱいになります。
看護師は子どものケアを行うと同時に、そうした保護者の心に寄り添い、気持ちを和らげる役割も担います。
病状や治療についてわかりやすく説明し、家庭でのケア方法を一緒に考えるなど家族が安心して子どもと向き合えるように支えることも、小児科で働く看護師の大切な仕事です。